荻原規子の学園サスペンス『樹上のゆりかご』—青春の不安定なゆりかご

学校という「ゆりかご」

荻原規子の『樹上のゆりかご』は、学園生活の不安定さとミステリアスな事件を描いた作品です。かつて旧制中学だった伝統ある都立辰川高校に入学した主人公・上田ひろみは、学校全体に漂う居心地の悪さを感じ始めます。

事件の連鎖と「名前も顔もないもの」

合唱コンクールで代役の指揮を務めた美少女・有理との出会いをきっかけに、ひろみの周囲で奇妙な出来事が次々と発生。合唱祭、演劇コンクール、体育祭とイベントが続く中、生徒会には脅迫状が届き、事故が相次ぎます。学校に巣くう「名前も顔もないもの」とは一体何なのか？

学園サスペンスの魅力

本作は、青春の不安定さを「ゆりかご」に例えながら、学校という閉ざされた空間で起こるミステリアスな事件を描いています。読者は、ひろみの視点を通じて、自身の高校時代を思い出しながら物語に没入することでしょう。

書き下ろし短編を収録

『樹上のゆりかご』は、書き下ろし短編とあとがきを収録し、新たな魅力を加えて登場。荻原規子のファンタジー作品とは異なる、学園ミステリーの世界をぜひ堪能してください。

詳細情報

• 著者: 荻原規子
• 出版社: KADOKAWA
• 発売日: 2016年4月23日
• ISBN: 9784041037201

青春の不安定なゆりかごの中で繰り広げられるミステリアスな物語。あなたもこの世界に飛び込んでみませんか？