国境を越えるアジアの声──経済・文化・ジェンダーが交差する場所
アジアは動いている──その先に見える未来とは?
アジアの国々は、経済成長とともに人の移動、文化の交差、そして社会構造の変化を経験しています。『移動するアジア』(明石書店)は、こうした動態を「経済・開発・文化・ジェンダー」という4つの切り口から分析し、アジアにおける平和と共生の可能性を探る論文集です。
トランスナショナル・コミュニティの可能性
本書の第1部では、東アジアにおける知識の共創や市民連帯のメカニズムを通じて、国境を越えたコミュニティの形成がどのように進んでいるかが論じられます。アジア通貨危機後の資本移動の影響など、経済のグローバル化が地域社会に与える影響も深掘りされています。
「移動」がもたらす社会の再構築
第2部では、在日朝鮮人や滞日中国人、シンガポールの移住労働者、タイで活動するタンザニア人交易人など、多様な移動の実態が紹介されます。彼らの経験を通じて、「市民社会」や「帰属意識」の再定義が試みられています。
地域に根ざす開発と文化の再生
第3部では、北タイのNGO活動や都市におけるローカル・エスニック・コミュニティの動態を通じて、住民参加型の開発や文化の再生がどのように進められているかが描かれます。
『移動するアジア』は、アジアの多様性と複雑性を理解するための羅針盤です。経済や文化、ジェンダーといったテーマに関心のある読者にとって、国境を越えた視点から社会を読み解くヒントが詰まった一冊といえるでしょう。
移動するアジア:経済・開発・文化・ジェンダーの交差点
# 本 ISBN:9784750326276
**著者**: 佐久間孝正/編著, 林倬史/編著, 郭洋春/編著
**出版社**: 明石書店
**出版年月**: 2007年10月
**サイズ**: 297P 20cm
**ジャンル**: 社会 ≫ 社会学 [ 社会学その他 ]
**タイトル**: イドウ スル アジア ケイザイ カイハツ ブンカ ジエンダ- ヘイワ コミユニテイ ソウシヨ 3
**シリーズ**: 平和・コミュニティ叢書 3
**登録日**: 2013/04/06
※ページ内の情報は告知なく変更になることがあります。