ICU患者のモニタリング:異変のサインを見逃さないための実践ガイド
ICU患者のモニタリング:異変のサインを見逃さないための実践ガイド
はじめに
ICU(集中治療室)は、重篤な状態にある患者を24時間体制で監視・治療する場所です。ここで働くナースにとって、患者の状態を正確にモニタリングし、異変のサインをいち早く察知することは極めて重要です。本書『ICU患者のモニタリング 異変のサインを見逃さない!』は、神戸市立医療センター中央市民病院G-ICUの豊富な経験を基に、ICUナースが知っておくべきモニタリングのポイントを解説しています。
モニタリングの基本
ICUでのモニタリングは、患者の生命維持に直結する重要な作業です。以下のポイントを押さえることで、異変のサインを見逃さないようにしましょう。
1. バイタルサインの継続的な監視
- 血圧:急激な変化は重大な問題の前兆である可能性があります。
- 心拍数:不整脈や心停止のリスクを早期に察知します。
- 呼吸数:呼吸不全や肺炎の兆候を見逃さないようにします。
- 体温:感染症や敗血症の早期発見に役立ちます。
2. モニタリング機器の正しい使い方
- 心電図モニター:不整脈や心筋虚血のサインを捉えます。
- パルスオキシメーター:酸素飽和度の低下を早期に検出します。
- カプノグラフィー:換気状態をリアルタイムで監視します。
3. 患者の状態変化に対する迅速な対応
- 意識レベルの変化:意識障害は重篤な状態のサインです。
- 尿量の変化:腎機能の低下やショック状態の指標となります。
- 皮膚の状態:チアノーゼや発疹は重要なサインです。
実践的なスキルを身につける
本書では、ICUナースが現場で役立つ実践的なスキルを学ぶことができます。具体的な症例を基に、どのようにモニタリングを行い、異変のサインを察知するかが詳しく解説されています。
症例1:急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の患者
- モニタリングのポイント:酸素化の状態、呼吸補助装置の設定、肺のコンプライアンス。
- 異変のサイン:酸素飽和度の低下、呼吸数の増加、胸部X線の変化。
症例2:敗血症の患者
- モニタリングのポイント:血圧、心拍数、体温、乳酸値。
- 異変のサイン:低血圧、頻脈、発熱、意識障害。
まとめ
ICUでのモニタリングは、患者の命を守るための重要な作業です。本書を参考に、ICUナースとしてのスキルを磨き、異変のサインを見逃さないようにしましょう。患者の状態を正確に把握し、迅速に対応することが、最良の治療につながります。
"危険なしきりにょうこく!"
本ISBN:9784840446112神戸市立医療センター中央市民病院G-ICU 編著:出版社:メディカ出版 出版年月:2014年03月 サイズ:175P26cm 看護学≫臨床看護[手術・麻酔・ICU] アイシ-ユ-カンジ ヤノモニタリング イヘンノサインオミノガサナイデキル アイシ-ユ-ナ-スシリ-ズできる! ICUナースSeries 登録日:2014/03/06 ※ページ内の情報は告知なく変更になることがあります。