■評伝宮田輝　　　　　　　　　古谷敏郎文藝春秋 ■FAIM2023010607　　　　　　　　　■

昭和を彩った名司会者・宮田輝の軌跡

宮田輝は、「のど自慢」「ふるさと歌まつり」「紅白歌合戦」などの名司会で日本中を熱狂させた昭和を代表するアナウンサーです。その温かみのある語り口と、観客を惹きつける巧みな話術で、多くの人々の心を掴みました。

これまで宮田輝の評伝はほとんど存在しませんでした。しかし、古谷敏郎氏による『評伝宮田輝』では、彼の人生と司会術の奥義が詳細に描かれています。本書は、宮田家から提供された膨大な資料をもとに執筆され、彼の歩んだ道のりが昭和の日本そのものだったことを浮き彫りにしています。

宮田輝の司会術は、後輩アナウンサーたちの目標ともなりました。彼の話し方には、観客を巻き込みながら場を盛り上げる技術が詰まっています。特に「のど自慢」では、参加者の緊張をほぐしながら、自然な会話を引き出す手腕が光りました。

宮田輝は、NHKを定年前に退職し、参議院議員としても活躍しました。田中角栄に口説かれたことがその理由の一つとされています。政治の舞台でも彼の人柄は変わらず、多くの人々に影響を与えました。

本書では、宮田輝の人生を通じて、昭和の日本がどのように変遷してきたのかを知ることができます。彼の司会術や人間性を学ぶことで、当時のテレビ文化や社会の雰囲気を感じ取ることができるでしょう。

宮田輝の軌跡を辿ることで、昭和のエンターテインメントの魅力を再発見してみませんか？

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