「遇う」ことの奇跡を説く、希望の書

親鸞聖人と「遇う」―それは単なる偶然ではない。東本願寺第26世門主である大谷光見師は、この「遇い」を「遠く宿縁」という深い視点から捉え直します。

現代に語りかける親鸞の声

平安から鎌倉へと激動の時代を生きた親鸞。その時代に響いた教えは、混迷する現代においてどのような光を放つのでしょうか。本書は、親鸞の血を引く著者が、現代の時代精神を見つめながら、その答えを探る試みです。

「他力」という希望

本書の特徴は、親鸞の説いた「他力」の教えを、現代人の感性に寄り添いながら解き明かしていく点にあります。人間関係の希薄化や社会の分断が進む今だからこそ、「他力」の教えが新たな意味を持って私たちの心に届きます。

七百五十回御遠忌の贈りもの

親鸞聖人七百五十回御遠忌を記念して出版された本書は、単なる記念出版の域を超え、現代に生きる私たちへの切実なメッセージとなっています。著者は、歴史学の新しい知見を取り入れながらも、宗教者としての深い洞察で親鸞の足跡を丁寧にたどります。

おわりに：「遇い」が開く未来

本書は、親鸞との「遇い」を通じて、現代を生きる私たちの「宿縁」の意味を問いかけます。それは同時に、未来への希望を見出す道筋でもあるのです。

遠き顕現を迎える幸せ

本情報 ISBN 9784393166093 著者 大谷光見 出版社 春秋社 発売日 2011年04月 書籍サイズ 260P 20cm 人文≫宗教・仏教[各宗派] トオクシユクエンオヨロコベシンランシヨウニンニアエルシアワセ 登録日 2013/04/04