壮絶な歴史を紡ぐ三世代の物語『海を渡り、そしてまた海を渡った』
『海を渡り、そしてまた海を渡った』—歴史に翻弄された三世代の女性たち
過去と向き合い、未来を紡ぐ
河内美穂の著書『海を渡り、そしてまた海を渡った』は、戦後の中国残留孤児の血脈をリアルに描いた感動の物語です。1945年、中国北部の旧満州・興安嶺で拾われたワンチュンリエン、その娘ホンメイ、孫娘ヤンリュウ——三世代にわたる壮絶な人生が綴られています。
迫害と希望の狭間で
ワンチュンリエンは「日本鬼子」と呼ばれ、文化大革命の中で徹底的な弾圧を受けました。ホンメイは医師を志すも、社会の壁に阻まれ夢を断たれます。そして、日本に帰国したヤンリュウは、壮絶ないじめに直面します。彼女たちの人生は、歴史の波に翻弄されながらも、希望を見出そうとする強い意志に満ちています。
日本人が目を逸らしてはいけない物語
本書は、過去の歴史を直視し、未来へとつなげるための重要な一冊です。女性たちが語る壮絶な人生の記録は、読む者の心を揺さぶり、深い感動を呼び起こします。
『海を渡り、そしてまた海を渡った』は、歴史を知り、考え、そして未来へと歩むための一歩となるでしょう。